「う・・・ん、ああ、あッ」
押し殺した声が切れ切れにゾロの耳に届く。ほぐしたとはいえ潤滑剤なしではさすがにきつく、少し入れたところで抜いて油をたらした。粘膜のひだをかきわけながら、ゾロ自身がサンジを穿っていく。
根本まで埋まったとき、サンジが軽く身震いしてゾロを締め付けた。
「しっかり立ってろよ。」
シンクの縁に両手をついて前のめりになったサンジの背に覆い被さるように、ゾロがゆっくりと動きはじめた。
「・・・っ、あぅッ、んん・・・」
サンジは、声を出すまいとしてかえって鼻声になっていることに気づいていない。突き上げられる苦痛と、こすられているペニスの先から伝わる快感に、膝が今にも崩れそうになっている。それをこらえるのに精一杯だった。
甘い言葉も、髪を撫でる手も何一つなくとも、相手が自分をどう思っているかはわかる。
乱暴に、率直に、ゾロはサンジに触れてくる。
シャツをたくし上げ、ゾロの指がサンジの乳首をつまむ。
「くぁっ、あ、あぁ・・・ッ」
「手がぬるぬるだ・・・」
「・・・油だろッ!」
「そーかよ。」
今までよりも少しだけ強めにペニスをしごかれ、それだけでサンジの足はガクガクと震えた。自分の体液がたっぷりついたゾロの手がペニス全体をくるむように上下し、まるでサンジまで粘膜に包まれているようだった。ゾロの親指と中指に挟まれて形がゆがんだ乳首から、じんじんと刺激が送られてくる。ぬるりとした手のひらが先端をこすった瞬間、サンジは声をあげて射精していた。
同時に、ふくれあがったゾロのペニスもサンジの中から引き抜かれた途端に限界を迎え、サンジの腿に勢いよくぶちまけた。サンジがずるずると床に座り込む。ゾロも椅子に倒れ込むように座った。しばらくは荒い息をついたまま、互いに無言だった。
やがてサンジが立ち上がり、ティッシュペーパーの箱をゾロに投げてよこした。
「それくれェでへばってんのかよ、クソ剣士。」
「さっきまでそこでハアハア言ってたのは誰なんだよ・・・だいたいな、ケツ丸出しでそんなこと言われても腹も立たねェよ。」
怒りと恥ずかしさが8:2の割合でサンジの顔が赤くなり、キッチンペーパーで足を拭ってゾロの精液をふきとると、丸めたそれをゾロに投げつけた。
「テメェはそこで下半身丸出しにして風邪でもひけ!」
「どこ行くんだよ。」
「風呂入って寝る!」
それでもサンジは眠っているであろう他のクルーを気遣って、音を立てずにドアを閉めた。外は満天の星空だった。